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「約束の旅路」

2007–07–06 (Fri) 00:50

原題 VA, VIS ET DEVIENS/GO, SEE, AND BECOME/LIVE AND BECOME
製作年度 2005年
製作国 フランス
上映時間 149分
監督 ラデュ・ミヘイレアニュ
脚本 アラン=ミシェル・ブラン 、ラデュ・ミヘイレアニュ
音楽 アルマンド・アマール
出演 ヤエル・アベカシス 、ロシュディ・ゼム 、モシェ・アガザイ 、モシェ・アベベ 、シラク・M・サバハ


「隊長っ!思わぬ伏兵が現れましたっ!」



と叫んでしまいそうになった6月末。


なんだろ「ホテル・ルワンダ」とか、「グアンタナモ」とか、この「約束の旅路」とかって路線の映画って進んで足は運ばないんですけどね。


しかし、こりゃおもしろいです。


「ホテル・ルワンダ」は観てないけど、たとえば「グアンタナモ」なんかだと、グアンタナモで行われている“アメリカ軍による捕虜へのリンチ”を見せたい、知らせたいモチベーションが前ですぎなんですね。
前にでること自体は一向にかまわないんですが、往々にしてつまらなくなる。
ひとつの原因に、“リンチを見せるために、そこに主人公を配置する”という逆説的な発想になってしまうから、登場人物のキャラなりが置き去りにされる。
「グアンタナモ」の登場人物4人は個の描写が不足していて“若者4人組”というアイコンになっちゃってる。

映画の内側(主人公の物語)が、外側(グアンタナモの悲惨さ、社会的問題性)に負けちゃっているんだと思います。



で「約束の旅路」
スーダンの難民キャンプから母と別れ、一人イスラエルへと連れて行かれるシュロモ。
そこである夫婦の養子となり愛情を込めて育てられるが、黒人差別、自分がユダヤ人だと偽っている罪悪心、一人難民キャンプに残してきた母への思い…に押しつぶされそうになりながらも力強く生きていく。

“イスラエル情報機関が、エチオピアのユダヤ人だけをイスラエルに移送した、“モーセ作戦”の実体に光を当てた感動の一大叙事詩”というだけあって、国際問題が背景にある映画ではあるんですね。

しかし、それらの問題はあくまで背景であり、描かれているのはシュロモのキャラクターであり、彼の成長なのです。
諸要素は“彼”を見せるために実に効果的に、そして従属的に配置されている。

モーセ作戦がどんなだったか、イスラエル問題がどーだなんて全く知らなくていい。
ただ彼の半生で魅せてくれています。



あと、成長物語でよくありがちなのは後半の失速。
ダイジェストになっちゃったりしちゃって―つまりダイジェストになるとつまんない率があがるのは、映像が説明的になってしまうからですが―失速するってのはよくあることだけど、そしてシュロモが大学にいくあたりはそれでも確かにダイジェストになってるのだけど、そこをしかし丁寧に押してくれているので中だるみすることなくラストの感動へとスッと入っていけますね。
(意識的にイメージ映像チックなショットを挿入させて、説明的になることを極力避けるなどの工夫があります。)



2時間40分の長丁場映画ですが、時間を感じることなく観れましたです。

(070628)
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