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「モーターサイクル・ダイアリーズ」

2007–06–15 (Fri) 04:59

原題 THE MOTORCYCLE DIARIES/DIARIOS DE MOTOCICLETA
製作年度 2003年
製作国 イギリス/アメリカ  
上映時間 127分  
監督 ウォルター・サレス
製作総指揮 ロバート・レッドフォード 、ポール・ウェブスター 、レベッカ・イェルダム
原作 エルネスト・チェ・ゲバラ 、アルベルト・グラナード
脚本 ホセ・リベーラ
音楽 グスターボ・サンタオラヤ
出演 ガエル・ガルシア・ベルナル 、ロドリゴ・デ・ラ・セルナ 、ミア・マエストロ 、メルセデス・モラーン 、ジャン・ピエール・ノエル


思えばこの2人旅が「イージー・ライダー」のようにそれぞれのバイクに跨るんじゃなく、2人乗りだってのがおもしろい。
ピーター・フォンダとデニス・ホッパーの旅は、二輪といえどもタイヤは合わせて4つあるわけで。
対してガエル・ガルシア・ベルナルとロドリゴ・デ・ラ・セルナの2人に与えられたタイヤの数は2つ。

そもそもこの2っつーのはバランスが悪い。
2人で、
2輪の旅は、
だからはちゃめちゃに右に左によたよたしてる。
このバランスの悪さによって2人を幾度も幾度も転倒させるのは、「リトル・ミス・サンシャイン」同様に、それによって物語が動くからなのですが、挙句にはモクモクと砂煙を舞上げながらバイクを大破させてしまう。


往々にしてロードムービーってのは、『その乗り物』が壊れたり、捨てられたりするのを合図に終息していくものが多いような気がします。

で、ガエルとロドリゴの旅もジ・エンド?

いえいえ、彼らの物語の道のりはまだまだ遠い。
そして「モーターサイクル・ダイアリーズ」の乗り物ってのは…まぁ、おもしろいくらいに乗り捨てられるw
(モーターサイクルっつーから、2人乗りでバイクの旅かと思いきや、割と早々にお釈迦になってしまうのね。)


しょうがないから、歩いたり、ヒッチハイクをしたり…船に乗ったり、泳いだり。
最終的には飛行機で映画が終わる。

これでもかってくらいにいろんな移動手段を使う。



で、この映画を観終わった後の感じは、他のロードムービーとはちと違う。
例えば、先に挙げた「イージー・ライダー」(他に…大南としのぶの「ヴァイブレイタ」とか?)などの行連れ的な映画だと、その物語時間は現在(いま)であって、リアルタイムな時間をそのまま差し出している。

ヴェンダースの「パリ、テキサス」などは、“写真”というアイテムによって旅が記憶化される作業になる。

で、「モーターサイクル・ダイアリーズ」にある、ほかの映画よりも強くはたらいている作用とは直接的な『現在の過去化』であるように思えます。
(ただただ“今”が“過去”へと時系列的に流れていくというのとは違う。まさに今を過去にするという意で)



印象的なのは、フェリーに乗るガエル。
差し込まれる『彼が見た人々が白黒に映るシーン』。
例えば写真のように写した瞬間から過去になる装置を使わずして、ガエル本人が今見ている人々が白黒に映る。
今が過去…

あるいは最後に映される実物の年老いたアルベルトが思い出す記憶、なのだろうか?

いえ、きっと彼らは、彼ら自身の今現在の旅を必死に過去へと送り出す作業をしてるのです。(それは写真のような記憶化でもない)
むろん、それを象徴するのがバカバカと乗り捨てられていく乗り物たち…というには横暴に過ぎるでしょうか。




それにしても感動しちゃうのは、ガエルが大河を泳いで渡るところ。
あの無駄さ加減故に感動も一層大きかったりするんですが、彼が泳いでいるときに聞こえる息継ぎの声…
そう、女さえも過去へ押し出した(そして彼女は何事もなかったかのように二度とは登場しない)彼が、引きずっていたもの…喘息の息に聞こえなかったでしょうか。

喘息という負のイメージでもってそれ自体を過去へと押し流す彼の姿だからこそ感動的なんじゃないでしょうか。


(その後の霧に包まれながらの旅路でも同じスタイルが見出せる。
つまり、大破したバイクが巻き上げる煙のイメージから、霧を押しのけ漕ぎ出す筏へと繋いでいる。)




ちなみに未来を指向しているロード・ムービーて見たことないなぁというのは勉強不足でしょうか?
(未来へ向かって旅していると言った意味じゃなくって、今現在を未来化させているような映画ってこと)
ロード・ムービーの発祥的な原因と、その本質からそもそも未来へ向かうってことがなかなか無いんじゃね?と勝手に思ってるのですが。



(070610)

モーターサイクル・ダイアリーズ 通常版 モーターサイクル・ダイアリーズ 通常版
ガエル・ガルシア・ベルナル (2005/05/27)
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